2013年12月26日木曜日

時代が動く


【12月26日 AFP】フィギュアスケート男子のエフゲニー・プルシェンコ(Yevgeny Plushenko、ロシア)が25日、長引くけがのため、母国ロシアで開催される2014年ソチ冬季五輪でのシングル競技出場を断念すると発表した。
 この衝撃的な決断により、ロシア国民が、同国スポーツ界で最大級のスターであるプルシェンコを五輪のシングルで応援することは叶わなくなった。またこれまで輝かしいキャリアを築いてきた31歳のプルシェンコの、五輪で奇跡的な復帰を遂げる夢は経たれた。
 しかし羽生結弦(Yuzuru Hanyu)やカナダのパトリック・チャン(Patrick Chan)にとっては、冬季五輪でとりわけ注目を集めるフィギュアスケートのシングルで、金メダルを獲得するチャンスが大きく広がることとなった。
 プルシェンコは、今週ソチで行われたロシア選手権の会場で今回の決断を発表。理由について五輪の開幕が来年2月7日に迫っていることを挙げ、ほぼ1年にわたる離脱後、また落ち着いて氷の上に立てるようになるにはあまりにも時間が足りないと説明した。
 一方でソチ五輪で実験的に初開催される団体戦については当初の通り参加の意向を示しており、国内通信社のRスポーツ(R-Sport)が報じたところによると、「団体戦のメンバーには選ばれるだろうから、男子シングルの枠は若い選手に譲ろうと思う」とコメントした。

 ブロンドの貴公子プルシェンコは、2006年のトリノ五輪では金メダルを獲得したが、2010年のバンクーバー五輪では紙一重の差で米国のライバル、エヴァン・ライサチェク(Evan Lysacek)に敗れた。
 そしてここ2年間は背中の古傷の悪化や腰の手術を経て、復帰を目指していた。
 しかしロシア選手権では、ショートプログラム(SP)で首位に立ちながら、演技時間の長いフリースケーティング(FS)では残念な結果に終わり、18歳のマキシム・コフトゥン(Maxim Kovtun)に逆転されて2位に終わった。
 同選手はまた、2014年1月にブダペスト(Budapest)で行われる欧州選手権(ISU European Figure Skating Championships 2014)も欠場し、体の状態を戻すためにフィットネスプログラムに集中することを併せて発表した。
 フィギュアスケート最大の晴れ舞台である五輪のシングルに出場できないプルシェンコだが、そのことについて落胆はしていないと語る。そもそも今回の復帰は、うまくいく可能性が低いものだったという。
「僕の復活を信じている人はほとんどいなかった。今年はこれが(自分にとって)まだ2戦目。誰もが復帰は不可能だと言ったし、実際にそれが証明されることになった。それでも、もう少しいいスケートができても良かった」
 ロシアフィギュアスケート連盟(Figure Skating Federation of Russia)のアレクサンドル・ゴルシコフ(Alexander Gorshkov)会長は、プルシェンコの欧州選手権の参加は「以前から難しいとみていた」と語っている。
 またゴルシコフ会長は、「プルシェンコには、五輪代表チームへ入るチャンスが十分にある」とだけコメントし、団体戦の椅子が完全に確約されたわけではないことも示唆した。

 しかしプルシェンコはロシアのスポーツ界では極めて大物のスター。そのカリスマ性からロシアではテレビに絶えず出演しており、ソチ五輪の広告塔のひとりとされている。
 また、バンクーバー五輪でライサチェクに敗れたことについては、疑問の残る採点が原因だったとロシアのファン多くが見なしており、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領までが公の場で本人に「金の価値がある銀(メダル)だ」と伝えている。
 その選手が五輪でまったく滑らない事態は、母国ロシアの無数のファンにとっては想像しがたい。
 国際オリンピック委員会(International Olympic CommitteeIOC)は今回、試験的に開催する6種目の1つとして、フィギュアスケートの団体戦を導入する。
 出場するのは10か国で、各国からは男女シングルの選手1人ずつ、ペアとアイスダンスの1組ずつが参加する。(c)AFP/Dmitry ZAKS


・・・・・・だそうて゛ございます・・・・・・
アップされていたSPの動画を見て、危惧していたのですが、的中してしまいました。
残念でもあり、彼の身体を案じるとホッとする部分もあり、複雑ですね。一つの時代が終わるような感傷的な気分にもなってしまいます。


私は、己が出来る精一杯を見せてくれる彼の演技が、とても好きです。
フィギュアスケートに対して、見ている者に対して、誠実であると感じます。
時に無謀ではと感じるほどの激しさで、高みを求める姿には、心打たれ、惹きつけられるのです。


折しも、安倍総理が靖国神社参拝を果たされたと、ニュースになった今日、ISUをスポーツ仲裁裁判所に提訴しようという動きがあるというのも聞き、
http://azplanning.cocolog-nifty.com/neko/2013/12/isu-ea4d.html (ときどき黒猫さま)
流れが変わる、というよりも、淀んでいたものが流れ始めるのだなと感じました。

メディアの報道の仕方も、変化してきているように感じます。

一人一人の声が大きなうねりとなって、堰を切って流れ出す時が来たのですね。
流れの中の一滴であることを誇りに思います。

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